母方の田舎の近所に、養鶏場してる爺さんがいて、うちの家系は皆そこで「特製鶏ホルモン」を買っていた。親戚の集まりでは必ず出た。40年前くらいから盆暮れ正月の定番だ。その爺さんは頼まれると、卵を産まなくなった親鳥をさばいて作ってくれるので、買い方は1羽、2羽単位で頼む。
その味たるや絶品で、代替できるもののない味だった。だが、爺さんも歳とって、15年前くらいに死んでしまった。その時、その味付けの秘伝も嫁さんにも教えず死んでしまったのだ。

かくして、それから親戚が集まるたびに「あの味懐かしいねぇ」と言っていたのだが、数年前から叔母中心で復活プロジェクトがスタートした。盆・正月に試していたのだが、今年暮れは俺もやってみろと言われたんで今、研究中だ。

なんせ50年前くらいからあるはずだから、そのころ手に入る食材と調味料で、いろいろ考えている。ゼロ(マンオブクリエイション)全巻読んでる俺としては妥協したくないとこだ。最近、かなり迫ってきたと自画自賛中。爺さんの人生、性格をプロファイルするのが肝要だ。